ゆりあげの「歴史」を知ろう!-貞山運河編

お話を聞いた人

地元の皆さん
地元の皆さんと触れ合いながら、貞山運河の歴史を探る旅へ。
伊達政宗公に由来する日本最長の運河
貴重な土木遺産のひとつとしてお馴染みの貞山運河。伊達政宗公の法名に由来する日本最長の運河の「歴史」を感じとってみましょう。

最初につくられた木曳堀(こびきぼり)
仙台湾に寄り添うように走る貞山運河は、全長が30キロメートル以上もあり、日本ではもっとも長い運河として知られています。貞山運河は木曳堀・御舟入堀・新堀という3つの堀からなり、阿武隈川河口の納屋から名取川河口の閖上にかけての木曳堀が最初につくられたと言われています。阿武隈川と名取川を結ぶ木曳堀。名取川河口のまち・ゆりあげで、皆さんもその歴史を感じてみませんか。

人と地域をつなぐ水の道
地元のご年配の方に伺ったところ、かつて閖上地区の運河沿いでは、多くの皆さんが魚釣りやボート遊びに興じ、住民の憩いの場として親しまれてきたそうです。過去と現在が交差する水の道。貞山運河は何気なく歩いているだけで、不思議な魅力に包まれてきます。地元の方に伺ったところ、2024年の秋には登米市内の小学生が作ったお米を登米市から名取市まで運ぶイベントが開催されたそうです。ゆりあげの象徴でもある貞山運河は、人や地域をつなぐ心の道でもあったんですね。

あんどん松
漁師が港へ戻る際の灯台代わり
貞山運河と交わる名取川の堤防近くには、あんどん松と呼ばれる松並が続いています。この松並は、かつての伊達城下と閖上港を結ぶ街道の一部で、伊達藩が遠州から取り寄せて植えたものと言い伝えられています。地元では漁師が閖上港へ戻る際に灯台代わりの目印に使ったと言われるあんどん松。伊達政宗公の時代に想いを馳せながら、まち歩きを楽しんでみてはいかがでしょう。